「Fラン大学から起業は可能なの?」「大学生から起業する際のメリット・デメリットを知りたい」など、起業することが難しいと考えている大学生もいるのではないでしょうか。
「Fラン大学出身だから起業は不可能」というわけではなく、正しい手順で取り組めば、Fラン大学生でも起業はできます。
この記事では、Fラン大学生が起業できる理由と、起業するメリット・デメリットを紹介します。あわせてFラン大学生が起業する際の注意点を解説しましたので、起業を考えているFラン大学に通う学生は参考にしてください。
Fラン大学からの起業はできる!有名大学以外で起業した著名人も紹介
結論から述べると、Fラン大学に通う学生でも起業することは可能です。起業に成功するのは有名大学出身者が多いというイメージを持つ人もいますが、実際には大卒未満で起業に成功した著名人も少なくありません。
以下では、最終学歴が大卒未満で起業に成功した著名人6名を紹介します。
- 前澤友作:株式会社ZOZO
- 元谷芙美子 :アパホテル株式会社
- 羽鳥兼市:株式会社ガリバーインターナショナル
- 鎌田和樹:UUUM株式会社
- 瀬戸 健:RIZAPグループ株式会社
- 亀山敬司:合同会社DMM.com
上記を見るとわかる通り、大卒未満で起業に成功した人は数多く存在し、有名な会社・サービスを展開しています。
起業とは少し異なりますが、東京商工リサーチが2016年に実施した調査によると、最終学歴別の社長の割合は下表のようになっています。
学歴 | 社長(人数・割合) |
中学 | 37,104人(6.74%) |
高校 | 206,847人(37.58%) |
短大 | 9,610人(1.75%) |
大学 | 288,779%(52.47%) |
(出典:東京商工リサーチ『「130万人の社長データ」調査』)
上記の数値は2016年のデータと少し古いですが、社長は頻繁に変わる役職ではないため、近年も同等の水準であることが予測されます。
社長=起業とは言えませんが、Fラン大学に通う学生であっても起業して働くことは可能です。
Fラン大学から起業するメリット
Fラン大学から起業するメリットは、主に下記の3つが挙げられます。
- 収入に上限がない
- 学歴に関係なく活躍できる
- 働き方を自分で選択できる
起業するメリットをまとめると、会社員に比べて収入面・生活面の自由度が高く、会社のルールに縛られることなく仕事ができると言えます。
ここからは、Fラン大学から起業する3つのメリットを詳しく紹介します。
収入に上限がない
起業した際に事業が軌道に乗ると、会社員以上の収入が見込めます。会社員のように月給という概念がなく、事業が成功するにつれて収入は青天井に伸びるため上限がありません。
実際に事業が軌道に乗ったことで、月収100万円以上稼ぐ起業家はかなり存在します。
事業拡大に精力的に取り組める人であれば、上限なく収入が伸びる点は最大のメリットになるでしょう。
学歴に関係なく活躍できる
企業に就職すると、重要なポジションに就けるのか否かは学歴によって左右されますが、起業する場合は学歴が関係ありません。起業する際に必要な考え方は、顧客が求めている商品やサービスを提供し、顧客満足度を上げることです。
現在利用している商品やサービスで、経営者の学歴を参考にして購入したものは少ないでしょう。顧客は商品やサービスに魅力を感じて購入するため、学歴が低くても起業して活躍できる人は多くいます。
働き方を自分で選択できる
起業すると働き方を自分で選択できるため、仕事内容・業務時間などは自分の裁量によって決められます。
例えば、休暇を取りたいタイミングを休日にできたり、午前中に用事がある場合は午後と夜間に仕事をしたりするなど、自分の望むワークライフバランスを実現できます。
また、事業が大きくなり従業員を雇う場合は、一緒に働きたい人を自分で選べるため、人間関係によるストレスを軽減できる点も起業するメリットです。
Fラン大学から起業するデメリット
Fラン大学から起業する際は、メリットだけでなくデメリットも存在します。下記は、Fラン大学から起業するデメリットの一例です。
- 収入が不安定になる
- 失敗はすべて自己責任になる
- 社会的信用がない状態でスタートする
起業して後悔しないためには、デメリットを知っておくことが重要です。ここからは、Fラン大学から起業する3つのデメリットを詳しく解説します。
収入が不安定
起業すると自分の頑張りによって収入が青天井に伸びる反面、成果が伴わなければ収入がゼロになる場合もあります。
特に起業して間もない時期は事業の売上に幅が出やすく、前月は60万円の収入が得られたにもかかわらず、今月は20万円ほどしか収入が得られなかったという事例が少なくありません。
収入が不安定な状況が状況が続くと精神的に余裕が出ず、事業が難航するケースが多くあります。また、起業してすぐに事業が軌道に乗る人はごく一部です。
大卒後すぐに起業する場合は、独立後に数か月間は生活できる資金をバイトなどで貯金しておくことをおすすめします。
失敗はすべて自己責任になる
起業して事業が失敗した場合、その責任はすべて自分に降りかかります。会社員とは異なり何かを失敗しても会社が守ってくれるという安心感がない点は、起業するデメリットと言えます。
起業すると事業の方向性・サービスの展開方法などは、すべて自分で判断しなければなりません。会社員として働くよりも責任が重くのしかかるため、事業を成功させるには判断力が問われます。
在学中に先を見通す力・自己判断力を養うと、トラブルを未然に防げる可能性が高くなるでしょう。しかし、起業すると細々としたミス・トラブルによって、責任を取る場面は多く存在します。
起業すると会社員として働くよりも責任が重くなる点は、必ず知っておきましょう。
社会的信用がない状態でスタートする
社会人経験なく起業する場合、社会的信用がゼロの状態で事業をスタートします。そのため、売上を伸ばしたり事業拡大したりするフェーズをテンポよく進めることは難しい傾向です。
事業をスタートする際は資金調達が必要で、創業融資を受けることが一般的です。創業融資は4つのポイントを審査基準として設けています。
- 自己資金の割合
- 経験や能力
- 返済の可能性
- 資金の用途
創業融資を受ける際は、受けたい額の3分の1は自己資金で持っている必要があり、起業する分野の経験も確認されます。
また、「月の利益は返済額以上に稼げているか」「資金用途が明確に計画されているか」などを細かく審査するため、大学卒業後すぐに起業するのは資金的なデメリットが重くのしかかります。
Fラン大学生が起業する前に考えるべき注意点
起業する際は、金銭面・健康面・時間面などのリスクがあります。日本郵政金融公庫が実施した調査では、下記の順に事業をする際の課題が挙げられています。
- 売上を安定的に確保しづらい
- 業務に対する対価(代金や報酬)が低い
- 病気やけがになった場合の対応が難しい
- 税金や保険などの手続きが面倒である
(出典:日本政策金融公庫「2020年度起業と起業意識に関する調査」)
起業して1年間のうちに廃業してしまう事業は、全体の約3割あると言われており、十分な事業計画を立てずに経営をスタートするとうまくいきません。
大学生が起業する際は、以下で紹介する2つの注意点を抑えておきましょう。
事業の立ち上げには一定の資本金が必要となる
合同会社や株式会社といった法人格を始める場合は、会社設立に関わる資本金が必要です。ビジネスモデルにより必要な金額は異なりますが、資本金は数十万円から数百万円ほど必要と言われています。
法人格ではない個人事業主からスタートする場合は、会社設立による資金は必要ありません。しかし、事業を回すための家賃・電気代・通信費などのランニングコストは毎月必要です。
事業が軌道に乗るまでは不安定な収入が続くため、最低半年間は収入が安定しなくても、事業に打ち込めるだけの貯蓄があると安心です。
起業して赤字が続くと事業を継続することが難しくなり、廃業するパターンはよくあるため注意しましょう。
起業を逃げ道にすると失敗する
「Fラン大学出身は就活で不利になる」という理由で起業を逃げ道にしている人は、失敗する恐れがあります。なぜなら、他責思向に陥ってしまい、起業後も事業拡大ができなければ何かしらの理由をつけて逃げてしまうためです。
また、逃げ道として起業を選ぶと、行き当たりばったりな事業計画になりやすく、売上を立てるのも困難となるでしょう。逃げ道として起業を選ぼうとしている人は、しっかりと就活に向き合うべきです。
たしかにFラン大学出身の人は、有名大学出身の人と比べると大手企業・優良企業への就職は不利になる傾向です。しかし、Fラン大学でも採用担当者の目にとまれば大手企業・優良企業への就職はできます。
就活で周りと差をつけるためには、インターンに参加する・事前に企業調査を進めるなど、就活が解禁される前から準備を始めることが大切です。
もしあなたが「優良企業へ就職したいけど、成功する確率が低いから起業する」と考えている場合は、以下の記事を参考にしてください。
Fラン大学から起業したい人は就職から起業の流れがマスト!おすすめの就活サイトも
Fラン大学から起業したい人は、一度就職して経験や資本金を得てから起業する流れがおすすめです。起業することを念頭に起き、起業したい分野へ就職すると、今後のビジョンが明確になります。
大学生から起業する際は、経営者としての経験もない状態で事業をスタートします。経営者としての考え方や顧客獲得方法など、働きながらでしか得られない体験は今後の糧になるでしょう。
また、起業したい分野に就職すると、人脈を作れるという利点もあります。人脈を作っておくと、起業した際に顧客を獲得しやすく、資金面での苦労は軽減します。
ここからは就職したい分野への手助けをしてくれる、おすすめの就活サイトを3つ紹介します。
ジョブスプリング
ジョブスプリングは、自己理解を深める徹底的なカウンセリングが強みの就活エージェントです。「就活生に合わない企業を紹介しない」という理念をもち、就活生には、厳選した企業を3〜4社紹介します。
ジョブスプリングの利用を検討している人の中には、「紹介される企業が3〜4社だと少ない気がする」と考える人もいるでしょう。
しかし、ジョブスプリングでは徹底的なカウンセリングと業界大手の『CUBIC適性検査』によるマッチングにより、紹介した企業で内定を獲得する就活生が多くいます。
そのため、紹介を受ける企業数が少ないからといって、企業から内定を得られる可能性が低くなることはありません。
なお、ジョブスプリングが提供している企業の多くは関東圏内のため、関東方面で就職を考えている人におすすめします。
dodaキャンパス
dodaキャンパスは、株式会社ベネッセi-キャリアが運営しているスカウト型就活サイトです。
dodaキャンパスは、2021年に逆求人型就活サービスでオリコン顧客満足度第一位を獲得している国内最大規模のサイトです。登録している企業数は人気・優良企業をはじめ約6,800社以上あります。
dodaキャンパスは他の就活サイトとは異なり、大学1年生の時点から会員登録ができるため、早期から就活に向けた準備ができるのが特徴です。
なお、他の就活サイトでは、大学3年生になるタイミングで特設サイトが開設されます。周囲の学生よりも一歩リードした状態で就活に取り組みたい人は、dodaキャンパスに登録しておきましょう。
JOBTV
JOBTVは、200社以上の会社説明の動画を見られるメディアと採用のプラットフォームが一つになった就活サイトです。
企業が掲載している説明動画は、企業の概要や募集要項を説明しているため、求めている人物像をイメージしやすいという特徴があります。
JOBTVでは、自己PR動画を活用して従来のテキストベースのプロフィールでは伝えきれなかった、自分の魅力を企業にアピールすることが可能です。
撮影した自己PR動画は、企業にエントリーする際にも利用できるため、エントリーから内定までを効率よく進められます。
自己PR動画を使って企業にエントリーできる就活サイトは、他の就活サイトにはないサービスなため、動画撮影に抵抗がない人はスピーディーに就活を進められるJOBTVに登録しておきましょう。
まとめ
Fラン大学卒業後の起業は可能ですが、資金面・経験・社会的信用がない状態で事業を始めるため、確実に成功できるとは言えません。
そのため、Fラン大学から起業したい人は、就職して社会人経験を積んだのちに起業する流れがおすすめです。
就職したのちに起業する場合は、起業したい業界の企業に就職して経験を積んだり人脈を作ったりしておくと、事業が軌道に乗りやすくなります。
就職する企業を探す際は、就活サイトを利用すると内定を得やすくなるため、空いた時間で起業に向けた勉強に励むことが可能です。
就活サイトの一つ「ジョブスプリング」は、利用者に適した企業を厳選して紹介します。そのため、短期間で企業から内定を得られるケースが多い傾向です。
在学中に起業に向けた準備を進めたい人は、ジョブスプリングを活用して、短期間で就活を終わらせましょう。