金融業界は、「高収入を得られる」「華やかなイメージがある」などの理由から、就活生に人気です。学歴に関係なく金融業界を目指す学生が多いため、Fラン大学に通う学生の中には「就職できないのでは?」と不安に思う人もいるのではないでしょうか。
この記事では、Fラン大学から金融業界を目指すことが難しい理由・就職しやすい金融業界の職場・金融業界から内定を得るコツを紹介します。Fラン大学から金融業界を目指したい人は、ぜひ参考にしてください。
Fラン大学に通う学生でも金融業界に就職できる?
Fラン大学に通う学生でも、金融業界に就職できます。なぜなら、金融業界の中には、有名大学に通う学生以外を採用する企業も多くあるためです。
実際に、地方銀行をはじめ大手の銀行などには、有名大学に通う学生以外を採用する枠を設けている銀行も少なくありません。また、Fラン大学に通っている学生であっても、成績が優秀な人・金融業界に関する知識が豊富にある人などは就職しやすい傾向です。
しかし、Fラン大学は有名大学に比べるとネームバリューが劣るため、書類審査で落とされる可能性があります。金融業界に就職できないわけではありませんが、有名大学から就職するよりも難易度が高くなる点に注意しましょう。
Fラン大学から金融業界に就職できないと言われる理由
金融業界は倍率が高く、大学のランクにかかわらず就職することが難しい業界です。優秀な成績を誇る学生が志望する業界となっており、Fラン大学に通う学生の成績では太刀打ちできないでしょう。
ここからは、Fラン大学から金融業界に就職できないと言われる理由を2つ紹介します。
理由①学歴重視の企業が多い
金融業界では、学歴を重視した採用を行う企業が決して少なくありません。例えば、合同説明会の募集を「常時満員」と表記してFラン大学からの応募を防いだり、特定の大学から応募する学生を優先的に採用したりするなど、学歴フィルターをかけて採用活動を行う企業も一定数存在します。
また、金融業界に就職できたとしても職場内の競争が激しく、Fラン大学出身者では管理職に就けない可能性が高くなります。他の大学よりもさまざまな面で不利になるため、Fラン大学に通う学生は金融業界に就職することが難しい傾向です。
理由②筆記試験で合格基準まで達しない
採用試験では一般的に、「書類審査→筆記試験→面接」の手順で試験が実施されます。書類審査では、企業と就職希望者がマッチしているのかを判断されることが多く、自身の魅力・スキル・志望動機などが採用担当者に伝われば、通過しやすい傾向です。
しかし、筆記試験は就職希望者の学力を判断する場面となっており、Fラン大学に通う多くの学生が苦戦します。Fラン大学に通う学生は有名大学に通う学生に比べて専門的な学習をする機会が少なく、学力の差が大きく表れます。そのため、金融業界で行われる筆記試験の合格基準に達しない人が多い傾向です。
筆記試験で高得点を取るには、学力の向上に努めたり、キャリアセンターを活用して筆記試験の特徴を調べたりしましょう。
【難易度別】Fラン大学からでも就職しやすい金融業界の職場
金融業界とひと口に言っても、就職のしやすさは職場によって異なります。有名大学に通う学生が狙わない職場に応募すると、Fラン大学に通う学生でも金融業界に就職できる確率を高められるでしょう。基本的には、全国展開している職場より地方や地域に根ざした職場を狙うと、金融業界に就職しやすくなります。
ここからは、難易度別に就職しやすい金融業界を紹介します。
【難易度★】地方銀行・信用金庫
地方銀行・信用金庫は、金融業界の中で就職しやすい職場として挙げられます。各都道府県に設置されており総合職・一般職など、さまざまな職種で募集が行われます。有名大学に通う学生の多くが、地方銀行・信用金庫を狙わないことも、Fラン大学に通う学生が採用されやすい理由の一つです。
また、地方銀行・信用金庫は地元で運営しているFラン大学に融資を行っていることが多く、特別採用枠が用意されている場合も少なくありません。大学と関わりのある地方銀行・信用金庫を選ぶと採用されやすくなる可能性があるため、取引をしている銀行を大学の公式サイトなどからチェックしてみましょう。
地方銀行・信用金庫では高卒者を採用する職場もあり、大卒という肩書きがあるだけで優遇されることが少なくありません。金融業界で管理職に就きたい人も、地方銀行・信用金庫を選ぶとよいでしょう。
【難易度★★】損害保険会社・クレジットカード会社
損害保険会社・クレジットカード会社は、地方銀行・信用金庫より難易度は上がるものの、Fラン大学からでも就職できます。金融業界と言えば、銀行・証券会社などが挙げられますが、損害保険会社・クレジットカード会社も将来的には500万円以上の年収が得られるため学生に人気があります。
損害保険会社・クレジットカード会社は職種にもよりますが、どちらも社外の人と接する機会が多く、コミュニケーション能力が高い人が活躍しやすい傾向です。銀行や証券会社などとは違ったやりがいがあるため、損害保険会社・クレジットカード会社の業務内容や業界を詳しく知らない人は、合同説明会に参加して就職先の幅を広げることがおすすめです。合同説明会に関する情報は、下記の記事でまとめているので、ぜひチェックしておきましょう。
【難易度★★★】メガバンク・証券会社
メガバンク・証券会社は、有名大学の中でもエリート学生が就職先として選ぶ傾向にあるため、Fラン大学から就職することは困難です。就職できる可能性はゼロではありませんが、メガバンク・証券会社は内部差別や競争が激しく、一部のエリートしか出世できません。
出世できなければ出向や早期退職者の候補となり、理想とするワークライフバランスを築けない可能性が高くなるでしょう。しかし、メガバンク・証券会社で出世できれば、ゆうに年収1,000万円以上を超えるため、競争心を持って仕事に打ち込みたい人にはおすすめです。
Fラン大学から金融業界に就職するコツ
Fラン大学から金融業界に就職できますが、不利な部分が多いことは事実です。そのため、他の業界と同じような対策で就活に臨むと、金融業界から内定を得られない可能性が高くなります。Fラン大学から金融業界を目指す際は、いくつかのコツを押さえておくことが重要です。
ここからは、Fラン大学から金融業界に就職できる可能性をアップさせる方法を4つ紹介します。
金融に関する資格を取得する
金融業界に就職する際は、金融に関する資格を取得することが大切です。就職後に資格取得を行う企業もありますが、学生のうちに必要な資格を取得しておくと、「金融業界に勤めたい」という熱意を採用担当者にアピールできます。金融業界に役立つ資格は、下記の通りです。
- 日商簿記検定
- ファイナンシャルプランナー
- 公認会計士
- ビジネス会計検定試験
- 電子会計実務検定
これらの資格は、大学在籍期間中であっても取得可能です。各資格で3級や2級を取得する大学生は多くいるため、いずれかの資格で1級を取得しておくと、採用担当者に金融の知識があることをアピールできるでしょう。
インターンに参加して採用担当者にインパクトを残す
近年、採用活動を行う企業の中には、インターンに参加した人を中心に採用する企業が増えています。そのため、インターンに参加して採用担当者にインパクトを残せると、採用される可能性がアップするでしょう。
採用担当者にインパクトを残す方法は、下記の2つが挙げられます。
- 仕事を熱心に取り組む
- インターン終了後に感謝の手紙を出す
仕事を熱心に取り組むことは、与えられた仕事を淡々とこなすだけではありません。例えば、分からない部分を質問したり、自分から「〇〇も手伝いましょうか?」などと提案したりすることが重要です。仕事に関する知識が乏しくても、仕事に取り組む姿勢が真摯であれば、採用担当者にインパクトを残せるでしょう。
また、採用担当者に好印象を与えたい人は、インターン終了後に感謝の手紙を出すことが有効です。インターン終了後に採用担当者へメールを送る学生はいるものの手紙を出す学生はほとんどおらず、インパクトを残す絶好のチャンスとなります。感謝の手紙を出す際は、「インターンを実施してもらった感謝の気持ち」「学んだこと」「インターンシップ先で活躍したい気持ち」などを伝えると、採用担当者にアピールできるでしょう。
金融業界のインターン求人を探す際は、「ユアターン」を利用することをおすすめします。ユアターンは、金融業界をはじめIT業界・コンサル業界など、大学生に人気のある業界のインターン求人を多数掲載しています。未経験者でも参加できるインターン求人も複数あるため、Fラン大学から金融業界を目指す人は、ユアターンを活用してみましょう。
学校推薦を使う
学校推薦とは、就職先に「〇〇さんは御社で活躍しますよ」と後押ししてもらうことを指します。学校推薦を活用しても、必ず志望先の企業から内定を得られるとは限りませんが、選考の一部を免除されるなど、他の学生よりも有利に就活を進められます。
学校推薦を得るには、ある程度の成績を修めることが重要です。学校推薦の基準は各大学によって異なるため、教授などに学校推薦を得られる基準を確認しましょう。
ただし、学校推薦を使って企業から内々定を得ると、他の企業の採用試験に受けられない場合がほとんどです。そのため、自分が勤めたい企業なのかを精査した上で、学校推薦を使って就活を進めましょう。
複数の就活サイトを活用する
就活でさまざまな企業の情報を手に入れるためには、複数の就活サイトを活用しましょう。就活サイトによって、掲載されている企業に若干の違いが見られます。金融業界など特定の業界に絞って就職先を探す場合、一つの就活サイトだけで情報を集めると、掲載されている企業が少ないため、就活に必要な情報を満足に集められません。
金融業界に絞って企業を探す際は、「dodaキャンパス」「offerbox」などの大手就活サイトをベースに情報を集めることがおすすめです。また、サービスが充実した就活サイトを併せて活用すると、就活のノウハウも集められ、内定を得られる確率がアップするでしょう。
下記は、当メディアが厳選した就活サイトをまとめた記事です。各就活サイトの特徴・サービスなどをまとめているため、一緒にチェックしておきましょう。
まとめ
Fラン大学に通う学生は、他の大学に通う学生に比べて学力が低い傾向にあるものの、金融業界に就職できる確率はゼロではありません。世間的にFラン大学に通う学生が金融業界に就職できないと言われる理由は、「学校のネームバリュー乏しいこと」「学生の学力が低いこと」などが挙げられます。
Fラン大学に通う学生が金融業界に就職する確率を上げるためには、有名大学に通う学生が狙わない地方銀行・信用金庫などに応募することが一つの方法です。また、「金融業界で生かせる資格を取得する」「就職したい企業のインターンに参加する」など、金融業界に携わりたい意欲を採用担当者にアピールすることも欠かせません。金融業界の情報を集める際は、複数の就活サイトを活用して効率よく情報を集めましょう。