Fラン大学に通う学生の就活は「学歴で判断されるから大手企業は難しい」「就職できる業界が限られている」など、優良企業への就活が不可能だと考えている方もいるのではないでしょうか。
「Fラン大学に通っているから優良企業に就職できない」というわけではなく、正しい方法で就活に取り組めば優良企業へ就職できます。
この記事では、Fラン大学に通う学生が就活で苦労する理由と、人生逆転を目指すための就活方法を紹介します。Fラン大学に通うでも逆転就職しやすい業界も解説するため、優良企業に就職したい人は、ぜひ参考にしてください。
Fラン大学に通う学生が就活で人生を逆転するのが難しい3つの理由
結論から述べると、Fラン大学でも優良企業への就職は可能です。ただし、就活においてFラン大学に通う学生は、有名大学に通う学生と比べると不利になると言われています。
以下では、Fラン大学に通う学生が就活で人生を逆転するのが難しい理由を3つ紹介します。
学歴だけで評価される風潮がある
就活生に人気のある企業や大手企業では、書類選考の際に学歴フィルターを使います。学歴フィルターとは、企業の採用担当者が就活生を効率よく採用するために、一定のレベルに達しない大学生を不合格にすることです。
大手企業は、数千のエントリーシートから採用する人材を選択しなければなりません。学歴フィルターを設け、Fラン大学に通う学生を足切りにすることで、効率的に優秀な人材を確保する傾向が見られます。
また、Fラン大学に通う学生と、有名大学に通う学生の選考結果が同等であった場合、採用担当者が選ぶのは、もともとの能力が高い有名大学に通う学生のほうでしょう。
近年は大学のレベルで採用・不採用は決まらないと言われていますが、真偽は定かではありません。そのため、可能であれば例年の採用実績を調べて、学歴フィルターの有無を調べることがおすすめです。
Fラン大学で行われる企業説明会には大手企業があまり参加しない
有名大学で開催されている企業説明会は、大手企業や有名企業が多く参加しています。
一方で、Fラン大学の企業説明会に参加しているのは、中小企業や地域に根付いたローカル企業が多いため、大手企業の情報を得る機会が少ない傾向です。
就活は情報戦と言われるほど、情報収集が不可欠です。そのため、Fラン大学から優良企業への就活が難しいと言われています。
就活に対する熱量が低い
Fラン大学に通う学生は、皆が優良企業を目指しているわけではありません。大学の求人から探す学生や、なんとなく就活を行っている学生も多く、人生を逆転したいと思う学生と比較すると、就活に対する熱量の差がでてきます。
就活を早々と終わらせた知人などを目にすると、強い意志を保つことができずに挫折する人が多くいます。そのため、Fラン大学から優良企業の就職は、道のり険しく根気が必要です。
Fラン大学から逆転就職するための4つの方法
Fラン大学に通う学生であっても、採用担当者の目にとまれば、優良企業へ逆転就職ができます。しかし、就活が解禁される大学3年の3月に合わせて優良企業にエントリーすると、内定をもらえる確率はかなり低くなるでしょう。
Fラン大学から逆転就職を狙うには、就活が解禁される前から準備を始めることがポイントです。ここからは、Fラン大学から逆転就職するための方法を4つ紹介します。
早い時期から就活の準備を行っておく
近年は、大学3年の3月より前の時期から、採用したい学生の目星をつける企業が増えています。そのため、Fラン大学に通う学生は早い時期から就活準備を行うことが大切です。
就活の準備を進める際は、主に下記の4つを中心に行いましょう。
- 自己分析
- 業界・企業研究
- エントリーシート対策
- 面接対策
まずは自己分析を行い、自分の強み・弱みを明確にしておきましょう。自己分析をしっかり行うと、長所・短所が明確になるため面接対策にもつながります。
また、自己分析を行うと、自分に合う業界業種も把握できるため、次に行う業界・企業研究もスムーズに進みます。自己分析を徹底的に行いたい方は、下記の記事をあわせてチェックしておきましょう。
業界・企業研究では、企業の収入面はもちろん、福利厚生や評判などを中心に調べます。また、就職したい業界や企業が自分に合うのかを確認するために、企業理念・将来ビジョンをあわせて確認してください。
エントリーシートの作成・面接対策を早い時期から取り組むと、採用試験までに内容をブラッシュアップできるため、他の就活生と差をつけられます。第三者から、エントリーシート・面接のフィードバックをもらい、繰り返し練習することで就職できる確率が上がるでしょう。
インターンや合同説明会に参加する
Fラン大学に通う学生こそ、インターンや合同説明会に参加し、企業の情報を効率よく集めることが大切です。
インターンに参加すると、業界・企業・仕事内容の把握だけでなく、インターン経験者として採用が有利に進む可能性があります。実際にインターン経験者のみに絞って採用している企業も少なくありません。
合同説明会は、数百の企業が出展している就活イベントです。就職サイトに掲載されていない企業と出会える可能性があるため、就職先の選択肢が広がるでしょう。
インターンと合同説明会のどちらにも参加することが理想ですが、片方しか参加できない場合はインターンに参加するほうがおすすめです。インターンは就活生を採用したい企業で給料をもらいながら、働くことができます。バイトをするよりも社会経験を積むことができるため、就活時にアピールできる項目が増えるでしょう。
インターン先を探す際は、「ユアターン」を利用することがおすすめです。ユアターンでは、IT業界・金融業界・不動産業界など、高収入が見込める業界のインターン求人を探せます。まずは、ユアターンに会員登録することから始めて、インターンに参加しましょう。
就活サイトを利用する
Fラン大学に通う学生が逆転就職をするためには、就活サイトの利用が必須です。就活サイトは、「スカウト型就活サイト」「エージェント型就活サイト」「ナビ型就活サイト」の3種類があります。就活サイトをうまく活用すると、優良企業へ就職できる可能性が高くなるでしょう。
下記は、各就活サイトの特徴をまとめた表です。
就活サイトの種類 | 特徴 |
スカウト型就活サイト | 企業から直接オファーがくる |
エージェント型就活サイト | 専任アドバイザーが就活に関することを徹底サポート |
ナビ型就活サイト | 就活・企業に関する情報を公開している |
スカウト型就活サイトは、企業が気になった人にだけオファーを送る、企業が主導で就活生を探す媒体です。エントリーシートの提出免除や企業と直接やりとりでき、就活に関する負担を少なくしたい人におすすめです。
エージェント型就活サイトは、就活者へ希望をヒアリングして条件に合う企業を紹介したり、エントリーシートの添削・面接対策などを実施したりする媒体です。就活を成功させるノウハウを得やすく、就活生のほとんどが利用しています。また、運営元が合同説明会を実施していることが多く、エージェント型就活サイトを活用すると、効率よく就活を進めやすい傾向です。
就活サイトはとひと口に言っても、強みはさまざまであるため、当メディアが厳選したおすすめの就活サイトから利用することをおすすめします。
【実は狙いめ】Fラン大学でも就職しやすい高収入が得られる業界3つ
Fラン大学でも就職しやすく高収入が得られる業界は、「製造業界」「建設業界」「IT業界」です。なお、ここで紹介する高収入の定義は、国税庁の「令和2年度分民間給与実態統計調査」に掲載されている平均年収(433万円)以上とします。
「製造業界」「建設業界」「IT業界」の平均年収は、下記の表を参考にしてください。
業界 | 平均年収 |
製造業界 | 501万円 |
建設業界 | 509万円 |
情報通信業界 | 611万円 |
3つの業界の中でも、特に情報通信業界は今後も市場が成長すると予測されているため、Fラン大学に通う学生におすすめです。
以下では、製造業界・建設業界・情報通信業界の特徴を紹介します。
製造業界
物作りを支える製造業界も高収入を目指せる業界の1つです。製造業界の代表的な分野は、下記の4つが挙げられます。
- 機械関連
- 食品関連
- 電子部品関連
- 医薬品関連
製造業界では、基本的に2・3交代制のシフトで仕事を行う企業がほとんどです。そのため、深夜手当・残業代などが支給されており、平均より高い年収が得られる傾向です。
また、フォークリフト・玉掛けなどの資格を取得すると資格手当が得られる点も、収入を上げやすい理由と言えます。
製造業界では、仕事の一つ一つがマニュアル化されており、特別な知識がなくても活躍できます。住宅手当・退職金制度などの福利厚生・年間休日が充実しているため、働きやすさも申し分ありません。
建設業界
近年の建設業界は、震災の復興事業や公共工事計画の増加により、新卒・中途など経歴を問わず多くの人を採用する傾向です。厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和3年11月分)」によると、職業計の有効求人倍率は1.10であることに対して、建設・採掘の職業は5.20倍と職業計の水準より高くなっています。
(出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和3年11月分)参考統計表」)
建設業界は、危険でキツい仕事と思われていますが、政府の働き方改革により労働環境の改善が進んでいます。男性だけでなく女性も現場監督として活躍する場が広がっており、建設業界は男女問わず勤められる業界へと変化しています。
情報通信業界
情報通信業界は、インターネットに付随したサービスを提供する業界です。経済産業省の調査では、2030年に情報通信業界をはじめIT業界に携わる人材が、約79万人の不足すると予測されています。
(出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」)
情報通信業界では、人手不足を解消するために人材の確保に力を入れている企業が多く、Fラン大学に通う学生であっても就職できる可能性が高いと言えます。在学中にプログラミングなど、ITに関する知識を身につけておくと、就活が有利になる傾向です。
大学に通いながらITに関するスキルを身につけたい人は、「GeekSalon」の利用がおすすめです。GeekSalonは「Webサービスの開発」「iPhoneアプリ開発」など、8種類のコースから自分が興味のあるジャンルを勉強できます。お金はかかりますが協賛企業による支援があるため、低価格でITスキルを身につけることが可能です。
ITスキルを身につけると、就活時だけでなく将来的に転職したくなったときにも役立ちます。GeekSalonに興味がある人・ITスキルを身につけたい人は、GeekSalonの「無料相談」に応募してみましょう。
【人生逆転につながる?】Fラン大学に通う学生におすすめの資格
Fラン大学から逆転就職を狙う際は、希望する業界に詳しいことや、即戦力で活躍できることをアピールするために、資格の取得が欠かせません。
各業界に特化した資格を取得しておくと、希望する業界・企業に就職したい熱意を採用担当者に伝えることができます。
ここからは、製造業界・建設業界・情報通信業界で役立つ資格を紹介します。
2級施工管理技士補
国家資格の2級施工管理技士補は、現場管理をする際に必要な資格です。施工管理技士補の種類を大きく分けると以下の種類があります。
種類 | 特徴 |
土木施工管理技士補 | 道路・鉄道・河川など、土木工事で必要な資格 |
建築施工管理技士補 | オフィス・マンション・学校など、建築工事で必要な資格 |
管工事施工管理技士補 | 上下水道や空調ダクトなど、管工事に必要な資格 |
建設業界とひと口に言っても、さまざまな職種があります。上記で挙げた特徴をもとに、自身に合う職種を絞って資格取得を目指しましょう。
なお、施工管理技士補は、実務経験がなくても取れる国家資格で、他の資格よりも受験するハードルが低くなっています。合格率は約40〜60%と高く、勉強をしっかりと行えば独学でも合格できます。
危険物取扱者
製造業界を狙っている方は、危険物取扱者の資格取得がおすすめです。危険物取扱者には、甲種・乙種・丙種の3種類があり、甲種の受験は特定の条件が必要になります。
危険物取扱者の中でも、特に「危険物取扱者乙種第4類」がおすすめです。危険物取扱者乙種第4類は、作業用油などの可燃性の物質を取り扱うために必要な資格で、製造業を担うほとんどの企業で活用できます。
危険物取扱者乙種4類は合格率が約30〜40%と低く、製造業界でも取得している人は限られています。そのため、大学生のうちに危険物取扱者乙種第4類を取得しておくと、就活を有利に進められるでしょう。
基本情報技術者試験
IT業界の就活を考えている場合は、基本情報技術者の資格取得を目指しましょう。基本情報技術者試験は、経済産業省が情報処理技術者としての知識・技能を担保するための国家資格です。
基本情報技術者試験は合格率が約20〜30%となっていますが、ITに関する知識・技術力を客観的な評価指標として認知されており、企業から高い評価を得られます。社員の表彰対象として採用する企業も多く、就活の際に取得しておくと他の就活生よりも優遇されるでしょう。
また、基本情報技術者試験は受験資格に制限が設けられていないため、大学で情報処理分野を専攻していない学生であっても受験できます。IT業界の就活を考えている方は、早めの対策を行い合格を目指していきましょう。
Fラン大学から人生逆転を狙う際の注意点
Fラン大学から人生逆転を狙う方の中には、中小企業に就職することが「負け」だと思う方がいます。人生逆転を狙って優良企業にエントリーすることは問題ありませんが、大手病にかからないように注意しましょう。大手病とは、中小企業や中堅企業を回避し、大手企業にしか興味を示さないことです。
下記は、Fラン大学に通う学生が大手病にかかるとどうなるのかについてまとめた記事ですので、ぜひ参考にしてください。
大手病にかかると、卒業時までに企業から内定をもらえず、就活浪人になる可能性があります。中小企業や中堅企業の中には、大手企業と引けを取らない給与を支給したり福利厚生が充実していたりする企業が少なくありません。
中小企業や中堅企業であっても、ワークライフバランスの取れた企業に就職すると、充実した生活を送れます。
まとめ
Fラン大学に通う学生の就活は、学歴による判断や大学に掲載される企業説明会のレベルが低いなど、有名大学と比べて不利な状態からスタートします。しかし、下記の手順で就活を進めると、逆転就職を狙える可能性が高くなります。
- 自己分析・企業分析など就活準備を早期に行う
- 学歴で判断されない業界・業種を絞る
- インターン・合同説明会・就活サイトを活用する
- 高収入な業界のための資格取得を行う
- 優良企業の内定を勝ち取る
Fラン大学に通う学生は、合同説明会・インターンシップの参加や資格取得をして、就活が解禁する大学4年生の際に、スタートダッシュが切れる体制を整えておきましょう。他の就活生と差をつけるためには、就活サイトを利用することも重要です。逆転就職を有利に進めるために、まずは就活サイトの登録から始めてみましょう。