書類選考・筆記試験などが終わると、就活最後の課題として「面接」があります。面接では、採用担当者からの質問に回答しながら、入社後に活躍したい熱意を伝えることが大切です。
しかし、「就活面接で頭が真っ白になったらどうしよう?」「頭が真っ白になったときはどうやって対処すればいいのかな?」という悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。
この記事では、就活面接で頭が真っ白になる原因・対処法から、面接直前に使える緊張をほぐすコツまで紹介します。
就活で頭が真っ白になるタイミングとは?
就活には、書類選考・筆記試験などありますが、頭が真っ白になることが考えられるのは「面接」のときです。
面接では、採用担当者に自分を売り込むだけでなく、慣れない言葉遣いを使ったり、面接特有のマナーに気を遣ったりなど、さまざまな要因から頭が真っ白になる傾向です。
ここからは、就活の面接で頭が真っ白になるタイミングを2つ解説します。
過度に緊張している
就活の面接で頭が真っ白になる原因は、過度に緊張している場合がほとんどです。就活では、今後の人生が左右される場面であることから、誰であっても緊張します。また、採用担当者の人柄が分からないことや、質問にうまく回答できるか自信がないことも、緊張につながる要因です。
特に緊張しやすいタイプの人は、自分で必要以上に緊張感を高めやすいため注意が必要です。就活の面接で緊張することは自信のなさの表れだと思わず、「緊張することは普通だ」などと前向きな発想に転換することが大切になります。
面接練習が不足している
面接の練習不足も就活で頭が真っ白になる原因となります。就活面接までに行ってきた面接練習の量に比例して、自信がつきます。
また、面接練習が少ない状態で就活の面接に臨むと、入退室がぎこちない行動になったり、表情がこわばったりするでしょう。面接中の立ち振る舞いに自信を持つことができなければ、自分のとった行動に不安が残るため、頭の中が上の空になる可能性が高くなります。
就活の面接では、ちょっとした気の緩みから頭の中が真っ白になることが少なくありません。本番の面接に堂々と臨めるように、面接練習を積み重ねることが大切です。
採用担当者は頭が真っ白になった就活生をどう見ている?
企業の採用担当者は、就活生のどこを見ているか気になる人も多くいるでしょう。採用担当者は、就活生が面接時に頭が真っ白になることは仕方ないことであると認識しています。
採用担当者が面接で最初に見るポイントは、下記の3点です。
- 礼儀・言葉遣い
- 顔の印象
- 細かい気遣い
就活生の合否に直結する項目は、主に下記3つが挙げられます。
- 礼儀・言葉遣い
- 細かな気遣い
- 直感・フィーリング
(出典:PR TIMES「【就活生の皆さんへ】採用担当者の本音「私は就活生の●●を見ています」)
採用担当者の多くは、面接の回答内容のほかに就活生の人柄を重要視します。
ただし、「質問に回答できなず無言になる」「就活マナーを守ることができない」などの立ち振る舞いは、評価が下がるため注意しましょう。
就活で面接を受ける際はミスを恐れず、熱量や誠意を採用担当者にしっかりとアピールすることが大切です。
就活で頭が真っ白になることを防ぐ準備3つ
面接時に頭が真っ白になることを防ぐためには、事前の準備が必要です。就活で頭が真っ白になることを防ぐ準備は、下記の3つです。
- 自己分析と企業研究を徹底的に行う
- 面接の練習を繰り返す
- 質問される内容を予測しておく
以下では、就活で頭が真っ白になることを防ぐ準備について詳しく解説します。
自己分析と企業研究を徹底的に行う
就活の面接で頭が真っ白にならないためには、自己分析と企業研究を徹底的に行うことが大切です。面接は企業に自分を売り込む場であることから、自分の強みなどを採用担当者にわかりやすく解説する必要があります。
また、「なぜ弊社を志望したのか?」などといった、志望先の企業に関する質問も就活の面接では行われるため企業研究は欠かせません。
自分の強み・弱み、志望先の企業の特徴などを頭に入れておけば、気持ちに余裕ができるため、頭が真っ白になることを防ぐことができます。
自己分析を徹底的に行い、面接に向けた準備を進めたい方は、下記の記事で解説している自己分析の効果的なやり方を参考にしてください。
面接練習を繰り返す
面接練習を繰り返し行うことで、質問に対する回答を覚えることができます。質問に対する回答を覚えることができると、面接時に焦ることが少なくなるため、頭が真っ白になることを防げるでしょう。
面接練習のあとには先生から所感をもらえることから、回答内容・マナーなどをブラッシュアップすることが可能です。
また、面接練習を繰り返し行うことで、自分の言葉で物事を伝える力を養うこともできます。
質問される内容を予測しておく
就活の面接では、高確率で聞かれる鉄板の質問がいくつかあります。
- 志望動機
- 自己PR
- 今まで頑張ったこと
まずは、高確率で聞かれる質問を確実に応えられる準備をしましょう。就活面接で頭が真っ白になる場面のほとんどは、予想外の質問が来たときです。頭が真っ白にならないためには、質問内容を予想するだけでなく、イレギュラーな質問に答えることができる臨機応変さも必要になります。
面接練習時に幅広い質問を振ってもらうことで、想定外の質問をされた際にも、焦らず対応することができるでしょう。また、下記の記事では変わった質問について紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
ただし、質問に対する回答を一字一句丸暗記する覚え方は、言葉のニュアンスが変わったときの対応力が落ちる恐れがあるため、注意が必要です。質問内容に対して柔軟に対応するためには、伝える内容の要点を抑えることが大切となります。
面接で頭が真っ白になった際の対処法3つ
就活の面接では、初対面の採用担当者と話すことになるため、万全な準備をして臨んだ場合であっても、頭が真っ白になるケースが少なくありません。
頭が真っ白になった際は、焦らないことが重要です。焦ったまま質問に回答すると、何を話しているのかわからない・回答内容に一貫性が出ないなど、採用担当者に熱意が伝わりにくくなります。
ここからは、就活の面接で頭が真っ白になった際の対処法4つを紹介します。
質問内容が分からないと伝える
採用担当者によっては就活生の対応力を見るために、無茶な質問・予想外の質問を投げかけてくる場合があります。
質問内容がわからなかった際は、「すいません。質問内容をもう一度うかがってもよろしいですか?」などと、聞き返すことが大切です。質問内容を理解したいフリをして的外れな回答をすると、採用担当者からの評価が下がります。
質問内容を理解できず適した回答をすることができないときは、質問内容の意味が汲み取れなかったことを、採用担当者に伝えましょう。
落ち着く時間をもらう
面接の際に気をつけたいことは、頭が真っ白の状態のまま面接を進めることです。
頭が真っ白な状態では、言葉をうまくまとめることができず、採用担当者に自分の考え・思いをうまく伝えられません。そのため、「すいません。考えるお時間をいただけないでしょうか?」などと採用担当者に伝え、落ち着く時間をもらうようにしましょう。
ただし、何度も時間を落ち着く時間をもらうと、面接の評価が下がる恐れがあります。落ち着く時間をもらうことは、多くても2回までにとどめましょう。
緊張していることを素直に伝える
採用担当者に「緊張しています」と素直に伝えることも、頭が真っ白になった際の対処法として有効です。
緊張していることを言葉にすると、採用担当者によっては面接の進め方を変えてくれる可能性があります。採用担当者は就活生の人柄を知りたいたいため、アイスブレイクの時間を取ってくれたり、日常会話を交えた質問をしてくれたりする場合があるでしょう。
【面接直前に使える】不安や緊張をほぐす3つのコツ
面接の最中でなく、面接直前に不安や緊張がピークを迎える就活生も少なくありません。自分に合った緊張をほぐす方法を見つけておくと、気持ちに余裕が出る可能性があります。
ここからは、面接直前に取り組むことができる不安や緊張をほぐすコツを3つ紹介します。
不安や緊張をほぐすコツ①深呼吸をする
人は不安や緊張を感じるときや焦っている状態のときに、無意識に浅い呼吸になります。呼吸が浅くなると、1回の呼吸で体に取り込む空気が少なくなることから、呼吸が速くなり心拍数が上昇します。
自分で呼吸が浅くなっていることに気づくことは難しいため、「緊張してきた」と感じたときは深呼吸をしましょう。
深呼吸の手順は、下記を参考にしてください。
- 楽な姿勢をとり、背筋を伸ばす
- 両手をおへそ周辺に持っていき、口から息を吐き切る
- 鼻からゆっくり大きく息を吸い込む
- 口からゆっくり息を吐く(息を吸い込むときよりもゆったりと行う)
(1)は、楽な姿勢をとることができれば、立っていても座っていても問題ありません。(2)〜(3)では、空気をたっぷりと吸い込むこと、吐き切ることを意識しましょう。
速くなった呼吸を整えることができるため、不安や緊張を感じたときは深呼吸を行ってみてください。
不安や緊張をほぐすコツ②ストレッチをする
ストレッチは、運動前後で行うイメージがあるものの、不安や緊張をほぐす手段としても有効です。
ストレッチには、副交感神経の働きを良くする効果があります。副交感神経とは、体を緊張からときほぐし、リラックスさせるように働く神経のことです。
面接直前にできるおすすめのストレッチは、背筋を伸ばしたり、ゆっくりと首を回したりするストレッチです。首や背中あたりをほぐすと、姿勢が伸びるため、採用担当者への第一印象が良くなるでしょう。
不安や緊張をほぐすコツ③声をだす
不安や緊張が募ると声帯がうまく開かず、声を出しにくくなります。面接前に大きな声をだしておくと、声帯が開き脳が声をだすことに集中するため、緊張から意識をそらすことが可能です。
ただし、面接会場に着いて大きな声を出すことは難しいため、自宅で発声しておくことをおすすめします。また、面接が午後にある場合は、面接会場の近くにあるカラオケで大きな声を出すことも有効です。
頭が真っ白にならないための取り組み4つ
就活の面接では、緊張しやすい人だけでなく、誰でも頭が真っ白になる可能性があります。頭が真っ白になる可能性を低くするためには、企業調査を行ったり、面接練習を繰り返したりして、自信をつけることが大切です。
ここでは、就活面接で頭が真っ白にならないための取り組みを4つ紹介します。
友人や家族と面接する
頭が真っ白にならない取り組みとして、先生との面接練習だけでなく、友人や家族と面接練習も有効です。
友人や家族であれば気軽に面接の練習ができるため、先生と面接練習をすることに自信がない人におすすめです。また、友人や家族であれば日々の生活をともに過ごしている時間が長いことから、「自己PR」「強み・弱み」などへの率直な所感をもらうことができるでしょう。
ただし、友人や家族と何度も面接練習を行うと、慣れが出てくる可能性がある点には注意しましょう。
採用担当者役をやってみる
友人との面接練習で採用担当者役をすると、採用担当者がどのようなポイントを見ているのか理解できます。
採用担当者役をする際は、友人がどのような質問で回答に詰まっていたのかを確認しましょう。友人が上手く答えられなかった質問は、自分も上手く回答できない可能性があるため、その質問内容に対する回答内容を考えることが大切です。
また、採用担当者役をすることで、友人の立ち振る舞い・質問の内容の良い部分を参考にすることもできます。
キャリアセンターを活用する
キャリアセンターを活用することも、面接で頭が真っ白になる対策として有効です。キャリアセンターでは、職員による個人面接の練習・集団面接の練習が実施されています。キャリアセンターの職員は、今まで数多くの就活生を見てきたからこそ、就活生に的確なアドバイスをすることが可能です。
なお、予約が必要なキャリアセンターが多いため、各学校のキャリアセンターに確認する必要があります。
面接対策セミナーに参加する
面接で頭が真っ白になることを防ぐためには、面接対策セミナーに参加する方法もおすすめです。面接対策セミナーとは、面接に特化したサービスであり、書類添削・模擬面接などを実施するセミナーを指します。
面接対策セミナーでは、先生など慣れ親しんだ相手が採用担当者役でないため、より本番に近い面接練習をすることが可能です。
本番に近い面接練習を繰り返すことで、自信を持って就活の面接に臨むことができます。特に、初対面の人と話すことに抵抗がある人に、面接対策セミナーの参加はおすすめです。
まとめ
自分の人生が決まる就活の面接は、緊張や不安で押しつぶされそうになることが少なくありません。そのため、採用担当者の多くは就活生が頭が真っ白になることに対して、許容範囲内である場合がほとんどです。
面接中に頭が真っ白になったときは、考える時間をもらう・質問内容をもう一度聞くなど、焦らないことが大切です。面接で頭が真っ白にならないためには、面接練習を積み重ねる必要があります。先生と面接練習をする以外には、家族・友人と面接をしたり、面接対策セミナーに参加したりすることが有効です。