就活・転職を進める際は、就活・転職サイト・エージェントを利用することが一般的です。近年は、地域に根ざした就活・転職サイト・エージェントが増えており、自分に合った仕事を見つけやすくなっています。
東京都には東京しごとセンターという、都内の就活・転職を支援するサービスセンターがあります。年齢・性別を問わず利用できることから、多くの求職者から人気です。
この記事では、東京しごとセンターの基本情報から利用者の評判、利用することが向いている方の特徴などを紹介します。東京しごとセンターを利用すべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
東京しごとセンターの基本情報
東京しごとセンターは、都内で働きたい方向けに就業支援をするために設置されたサービスセンターです。カウンセリングをもとに利用者の経験・スキルに合わせた適職を提案することを得意としています。
東京しごとセンターでは、就業支援に加えて合同説明会やセミナーなども行っています。就活生からシニア層までを幅広く支援しており、年齢を気にせず利用できることは東京しごとセンターならではの強みです。
下表は、東京しごとセンターの概要をまとめたものです。
運営会社 | 公益財団法人東京しごと財団 |
所在地 | 〒102-0072 東京都千代田区飯田橋3丁目10−3 |
設立日 | 1975年10月25日 |
求人数 | 非公開 |
就業支援実績 | 14,065人 ※2019年4月1日から2020年3月31日までの実績 |
対象年齢 | ・ヤングコーナー(29歳以下) ・ミドルコーナー(30〜54歳) ・シニアコーナー(55歳以上) |
営業時間 | ・月〜金曜:9:00〜20:00 ・土曜:9:00〜17:00 ※日曜・祝日および年末年始(12月29日〜1月3日)は休業 |
代表 | 中澤基行 |
公式サイト | https://www.tokyoshigoto.jp/ |
東京しごとセンターの主なサービス4つ
東京しごとセンターの主なサービスは下記の4つです。
- ヤングコーナー
- ミドルコーナー
- シニアコーナー
- 女性しごと応援テラス
東京しごとセンターでは、年齢・性別に応じた就業支援を受けられます。以下では、4つのサービスの特徴を詳しく紹介します。
ヤングコーナー
ヤングコーナーは、29歳以下を対象とした就業支援サービスで、就活生から定職に就いていない方まで幅広く利用可能です。東京都の就職事情に精通したアドバイザーによるカウンセリング、仕事の探し方をサポートするサービスを提供しています。
ヤングコーナーはエージェント型の就活サイトと同様に、職業紹介をするサービスもあります。カウンセリングやセミナー&イベントに参加した情報をもと職業紹介を行うことから、希望条件に合った職業を紹介できる点がヤングコーナーの強みです。
ミドルコーナー
ミドルコーナーは、30〜54歳までの就業支援をするサービスです。東京しごとセンターではミドル層の就業支援に力を入れており、就業活動の状況に応じて3つのプログラムを利用できます。
ミドルコーナーで利用できる3つのプログラムは次のとおりです。
就活エクスプレス | JOBトライ | 東京しごと塾 | |
実習期間 | 5日間 | ・セミナー3日間 ・企業実習:約10〜20日 | 約2か月 |
担当者 | 専任ジョブコーディネーター | 専任ジョブリーダー | 専任ジョブトレーナー |
サポート期間 | 受講の翌月から3か月間 | ・セミナー受講月から6か月 ・定着支援6か月 | ・プログラム2か月間 ・定着支援3か月間 |
特徴 | 「適職探索コース」か「就活実践コース」で3か月以内に正社員就業を目指す。 | 実習・交流会を通じて企業とマッチングする。企業で約10〜20日の実習を行い、適性を見ながら就職を支援する。 | 2か月間のビジネススキル研修を通して働く自信を身につける。求人紹介・書類添削・面接添削を通して就職をサポートする。 |
奨学金の支給 | なし | 1日あたり5,000円(実習中) ※支給要件あり | 1日あたり5,000円(プログラム期間中) ※支給要件あり |
短期間で次の仕事を見つけたい方は、就活エクスプレスの利用がおすすめです。就活エクスプレスであれば、3か月以内に次の仕事を見つけられるかもしれません。
就活エクスプレスでは「適職探索コース」と「就活実践コース」の2コースが選べます。自分に合うコースを選べば、転職活動がスムーズに進みます。
正社員として早く働きたい方・就職活動を進めることに限界を感じている方は、就活エクスプレスの説明会に参加することから始めてみましょう。
シニアコーナー
シニアコーナーは、55歳以上を対象とした就業支援サービスで、これまでの経験・スキルを活かせる求人が多くあります。シニアコーナーの利用者は、大手企業で管理職経験がある方・現場の第一線で活躍していた方などさまざまです。
シニアコーナーでは「シニア中小企業サポート人材プログラム」という、中小企業で働く上での心構えや経営戦略などを学べるプログラムを用意しています。
シニア中小企業サポート人材プログラムを受ければ中小企業の現状などを学べるため、ブランクがある方でも即戦力として活躍できます。
シニア中小企業サポート人材プログラムは、ブランクがある方・中小企業で自分の経験・能力を活かしたい方など、再就職希望者から人気です。
女性しごと応援テラス
女性しごと応援テラスは、結婚・出産・育児などで離職した女性の就業支援をするサービスです。家庭と仕事を両立させたいと考えている女性から注目を集めています。
女性しごと応援テラスでは、初回カウンセリングで就職活動の計画を定め、キャリアカウンセリング・能力開発などを行います。家庭環境に寄り添いながら支援を進めるため、負担なく再就職を目指すことが可能です。
東京しごとセンターには託児所・キッズスペースが併設されおり、子どもと一緒に訪れることもできます。
東京しごとセンターの良い評判・悪い評判
東京しごとセンターは、都内の就活・転職に強いサービスで多くの良い評判が寄せられています。しかしサービスの特性上、利用者のなかには悪い評判を残す方も一定数存在することを知っておいてください。
就活・転職は今後の人生を左右するライフイベントです。就活・転職を成功させるためには、東京しごとセンターの利用者の評判を把握した上でサービスを利用するのかを検討することが大切です。
ここからは、東京しごとセンターの良い評判・悪い評判を紹介します。
良い評判
東京しごとセンターに寄せられられている良い評判の一例は、下記のとおりです。
といった状況で知ったのがここでした。
アドバイザーさんは当たり外れがあるみたいですが、自分はよかったです!
定期的にここに来ることで、やる気の維持もできたしすごい助かりました(^-^)
引用:Google
また、いろいろなセミナーも受講できて、就職に必要な自己分析などもできます。
本気で就職活動したいなら、ここを利用しないのはもったいない!
と思いました。
もっと早く使ってればよかったと今は思っています。
引用:Google
引用:Google
東京しごとセンターには、「充実したサポートを無料で利用できてよかった」という声が多く寄せられています。東京都の就活・転職事情に精通したアドバイザーからサポートしてもらえる点は、東京しごとセンターを利用する大きなメリットです。
東京しごとセンターの利用者のなかには「早く利用すべきだった」と口コミを残す方が多く、サービスの質は定評があります。
悪い評判
東京しごとセンターに寄せられている評判のなかには、悪い評判の一部存在します。下記は、東京しごとセンターに寄せられている悪い評判の一例です。
私は、軽く自分の今の仕事でトラブルにあった話や愚痴、成長した話しなど色々してしまいました。
そしたら、労いにしろ軽く流すにしろなぜか「あなたは何も頑張っていない」「もっと人に貢献しなければならない」などケンカ売ってくるという対応をされました。
引用:Google
引用:Google
東京しごとセンターに寄せられた悪い評判の多くは、アドバイザーとの相性が合わなかったことに関するものです。
アドバイザーとの相性が悪い場合、自分の状況に寄り添いながら就業支援をしてもらえない恐れがあります。実際に、利用者のなかには「過去のトラブルを聞いてもらえず労ってもらえなかった」と口にする方もいました。
ただし、「アドバイザーと相性が悪かった」という評判、どのような就業支援サービスにも寄せられています。東京しごとセンターだけに寄せられている悪い評判ではありません。
アドバイザーとの相性が合わないときは、受付などで別のアドバイザーに変更してもらいましょう。
東京しごとセンターの強み3つ
東京しごとセンターの強みは、次のとおりです。
- 適正・状況に合ったサービスを利用できる
- 夜間や休日にも利用しやすい
- セミナー・イベントが充実している
ここからは、東京しごとセンターの強みを3つ紹介します。
適正・状況に合ったサービスを利用できる
東京しごとセンターの強みは、自分の適正・状況に合ったサービスを利用できることです。年齢別に見ると29歳までを対象とした「ヤングコース」、30〜54歳を対象とした「ミドルコース」、55歳以上を対象とした「シニアコース」に分かれています。
各コースでは年齢に応じた就業支援を実施しており、例えばヤングコースでは「業界職種・企業ラボ」というサービスを用意し、求人の探し方・企業研究などを手厚くサポートする体制が整えられています。
各年齢に応じた就活・転職支援を展開していることは、東京しごとセンターの大きな強みです。
夜間や休日にも利用しやすい
東京しごとセンターは、営業時間が長く夜間や休日にも利用しやすいという特徴があります。就業支援をする企業・団体のなかには、平日の営業時間が18時までかつ土日祝日が休みで利用しにくいものが少なくありません。
東京しごとセンターの営業時間は平日で9時〜20時、土曜で9時〜17時となっています。終業後や休日に就活・転職の相談がしやすく、東京しごとセンターを利用すると円滑に就業活動が進められるかもしれません。
ただし、カウンセリングを受けたい場合は予約が必要になります。飛び込みでサービスを利用できるわけではないことを知っておきましょう。
セミナー・イベントが充実している
東京しごとセンターでは、定期的にセミナー・イベントを開催しています。就活・転職に関するノウハウを身につけやすく、セミナー・イベントに参加すれば内定を得られる可能性が高くなるでしょう。
東京しごとセンターが開催しているセミナー・イベントには、「業界職種勉強会」「求職活動支援セミナー」「再就職体験」などがあります。各セミナー・イベントの情報は、東京しごとセンターの公式サイトで確認できます。
セミナー・イベントによっては定員に達すると募集が終了するため、気になるセミナー・イベントがあるときは早めに応募することがおすすめです。
東京しごとセンターの弱み2つ
東京しごとセンターの弱みは、下記の項目が挙げられます。
- 都内以外の就業支援には対応していない
- 大手就活・転職サイトに比べて求人数は劣る
東京しごとセンターを利用したい方は弱みを知っておくことも大切です。ここでは、東京しごとセンターの弱みを2つ解説します。
都内以外の就業支援には対応していない
東京しごとセンターは、都内の就活・転職を支援するサービスです。東京都以外の就活・転職には対応していないことを知っておいてください。
東京都から埼玉県・千葉県・神奈川県などに就職したい方、東京都からIターンを希望している方は東京しごとセンターを利用しても希望条件に合う求人に出会える可能性が低いでしょう。
一方で上京する方であれば現時点で地方に住んでいても、東京しごとセンターを利用して就活・転職ができます。
大手就活・転職サイトに比べて求人数は劣る
東京しごとセンターはさまざまな業界・職種の求人を取り扱っていますが、大手就活・転職サイトに比べると求人数は劣ります。
利用者の口コミによると「東京しごとセンターの求人数はハローワークと同程度」と言われています。
ただし、東京しごとセンターの求人数は非公開です。「ハローワークと同程度」という意見はあくまでも利用者の所感であることを知っておいてください。
複数の求人を比較したい方は、東京しごとセンターだけでなく他の就活・転職サイトも併用することがおすすめです。
東京しごとセンターとハローワークとの違い
東京しごとセンターとハローワークの違いは、下記の2点が挙げられます。
- 運営元
- 支援内容
東京しごとセンターの運営元は「公益財団法人東京しごと財団」であることに対して、ハローワークの運営元は「厚生労働省」です。
東京しごとセンターとハローワークで運営元が異なることから、支援内容にも若干の違いが見られます。
東京しごとセンターでは求人紹介に加えてカウンセリング・セミナーを実施している一方で、ハローワークでは求人紹介のみを行っています。
一人で就活・転職を進めたい方はハローワークを、サポートを受けながら就活・転職を進めたい方は東京しごとセンターを利用することがおすすめです。
東京しごとセンターを利用することが向いている方・向いていない方
東京しごとセンターは、東京都で就活・転職を希望しているすべての方に適しているわけではありません。下記は、東京しごとセンターを利用することが向いている方・向いていない方の特徴をまとめた表です。
向いている方の特徴 | 向いていない方の特徴 |
・東京都で就活・転職したい方 ・就業活動をアドバイザーにサポートして欲しい方 ・短期間で就活・転職を終わらせたい方 | ・東京都以外で就活・転職しない方 ・オンライン上で就業活動を完結させたい方 ・すぐに転職する気持ちがない方 |
東京都で就活・転職する方は、東京しごとセンターの利用が適しています。紹介してもらえる求人数に不安がある方は、東京しごとセンターと他の就活・転職エージェントを併用することがおすすめです。
東京しごとセンターには期間が定められているサービスが多く、すぐに転職する気持ちがない方には適していません。すぐに転職する気持ちがない方は、転職サイトを利用してどのような求人があるのかを調べることから始めてみましょう。
東京しごとセンターへのアクセス方法
東京しごとセンターは東京都千代田区飯田橋3丁目10-3に位置しています。飯田橋駅・水道橋駅・九段下駅の3駅から10分以内で訪れることが可能です。
各駅ごとのアクセス方法は次のとおりです。
・都営地下鉄大江戸線・東京メトロ有楽町線・南北線「A2出口」より徒歩7分
・東京メトロ東西線「A5出口」より徒歩3分
・東京メトロ半蔵門線・都営地下鉄新宿線「5番出口」より徒歩10分
なお、ニチレイ水道橋ビルにある東京しごとセンターには、JR中央・総武線「西口」より徒歩2分で訪れることが可能です。ただし、ニチレイ水道橋ビルには駐輪場がないため公共交通機関を利用し訪れてください。
東京しごとセンターの利用方法
東京しごとセンターを利用する方法は、直接手続きを行う方法とオンラインで登録する方法の2つがあります。下記は、直接手続きを行う際の手順です。
- 7階にある総合相談受付で「利用申込書」を記入する
- 番号札を受け取る
- 順番になったら相談ブースで利用方法の説明を受ける
- しごとセンターカードを発行してもらいサービスを利用する
東京しごとセンターにオンラインで登録する方法は次のとおりです。
- 東京しごとセンターの「オンライン就職支援」にアクセスする
- 申し込みフォームに必要事項を入力する
- 仮登録番号が発行される
- 東京しごとセンターの「総合相談所」で仮等ロック番号を伝えて本登録が完了する
- しごとセンターカードをもらいサービスを利用する
直接手続きする方法とオンラインで登録する方法のどちらを利用しても、東京しごとセンターに訪れる必要があることは知っておきましょう。
東京しごとセンターに関するよくある質問
東京しごとセンターに関するよくある質問は下記のとおりです。
- 就活生ですが東京しごとセンターと併用すべきサービスはありますか?
- 40代・50代で転職する際はどのようなサービスを利用すべきでしょうか?
ここからは、東京しごとセンターに関するよくある質問と回答を紹介します。
就活生ですが東京しごとセンターと併用すべきサービスはありますか?
就活生が東京しごとセンターを利用する際は、他の就活サイトと併用しましょう。複数のサービスを利用するとさまざまな求人を比較でき、自分に合う仕事に出会いやすくなります。
就活生は次で挙げる就活サイトと東京しごとセンターの併用がおすすめです。
上記で挙げた就活サイトはスカウト型で、登録しておけば企業からオファーが届く可能性があります。スカウト型の就活サイトを利用すれば求人を探す手間が省けるため、企業調査・自己分析などに注力しやすくなります。
自己分析を徹底的に行いたい方は、次の記事をあわせてチェックしておくことがおすすめです。
効率よく就活を進めたい方は、いずれかの就活サイトに必ず登録しておきましょう。複数の就活サイトを比較したい場合は、下記の記事を参考にしてください。
40代・50代で転職する際はどのようなサービスを利用すべきでしょうか?
40代・50代で転職する際は、東京しごとセンターに加えてハイキャリア転職に強い転職エージェントを利用することがおすすめです。
ハイキャリア向けの転職エージェントでは、管理職・マネージャー職向けの求人が多いという特徴があります。今までの経験・スキルを活かせることから、40代・50代で転職する方はハイキャリア向けの転職エージェントを利用する方がほとんどです。
ハイキャリア向けの転職エージェントの一つ「ビズリーチ」は、年収600万円以上の方に支持されている転職サービスとして人気があります。
ビズリーチを利用した方の転職後の平均年収は2021年1月時点で840万円となっています。年収アップを目的に転職したい40代・50代はビズリーチに登録しましょう。
まとめ
東京しとごセンターは都内の就活・転職に強いサービスです。年齢に応じたコースを用意しており、利用者に寄り添いながら就活・転職を支援する強みがあります。
ただし、東京しごとセンターは大手就活・転職サイトに比べて求人数が少ないという特徴があります。さまざまな業界・職種の求人を比較したい方は、東京しごとセンターと他の就活・転職サイト・エージェントを併用することが欠かせません。
就活生の場合は「dodaキャンパス」「Offer Box」「JOB TV」を、40代・50代は「ビズリーチ」を東京しごとセンターと一緒に活用することがおすすめです。