外資系企業は華やかなイメージが強く、大学生に人気のある就職先です。仕事に情熱を注ぐ人が多く勤めており、切磋琢磨しながら仕事に取り組みたい人におすすめです。
しかし、外資系企業は求められる能力が高いため、Fラン大学に通う学生の中には「Fラン大学から外資系企業に就職できるのかを知りたい」という人もいるのではないでしょうか。
この記事では、外資系企業の基礎情報からFラン大学に通う学生が外資系企業に就職するポイントを紹介します。就職しやすい業界など、就活を有利に進めるノウハウも解説するため、ぜひ参考にしてください。
【基礎情報】外資系企業を狙う際に知っておくべきこと
外資系企業は、高収入を得やすい・能力によっては若くして活躍できるなどのメリットがあります。しかし、メリットが多いだけでなく、デメリットも一定数存在するため、外資系企業にどのような特徴があるのかを知っておくことが大切です。
ここでは、外資系企業を目指す人が知っておくべきことを3つ紹介します。
- 雇用条件が不安定である
- 福利厚生が必要最低限しか整備されていない
- 研修制度が少ない
外資系企業の多くは終身雇用制度を採用しておらず、従業員の雇用を定年まで保証していません。能力が乏しければクビを宣告される恐れがあります。なお、クビを突然宣告されるケースはほとんどなく、成長できるよう何かしらのアドバイスは得られます。
海外では、一つの企業に定年まで働くという概念がなく、スキルを身につけて転職しながら年収アップを狙います。そのため、福利厚生は必要最低限しか整備されておらず、家賃手当・退職金制度などを完備していることはほとんどありません。ただし、手当や制度が少ない分、給与は高く設定されています。
外資系企業は即戦力となる人材を求めており、研修制度はほとんど実施されません。研修制度があったとしても、日系企業のように1か月前後の座学を行うケースは稀です。外資系企業を目指す際は、在学中に就職する業界・職種の知識だけでなく、仕事に活かせるスキルも身につけることが大切です。
Fラン大学から外資系企業への就職はできるのか?
外資系企業は、学力よりも個人の能力に注目して採用するため、Fラン大学から外資系企業へ就職できます。
実際に外資系企業では能力の高い人材を見つけると、高卒で働いている人あってもヘッドハンティングをするケースがあります。そのため、これから成果を出す見込みのあるFラン大学に通う学生も外資系企業へ就職できると言えるでしょう。
ただし、外資系企業の中でもコンサルティング・銀行など、一部の業界・企業では学歴も必要になります。Fラン大学に通う学生が外資系企業を目指す際は、過去の採用状況などを企業の採用ページなどで確認した上で、エントリーしましょう。
Fラン大学に通う学生が外資系企業への就職が難しい2つの理由
2020年度に経済産業省から発表された「外資系企業動向調査」によると、2019年度における国内に点在している外資系企業の数は2,808社となっています。
(出典:経済産業省「第 54 回外資系企業動向調査(2020 年調査)の概況」)
なお、国内の企業で外資系企業が占める割合は1%未満です。外資系企業は企業数が少ないだけでなく、優秀な人材が集まりやすいため、日系企業に比べて求人倍率が高くなりやすい傾向です。そのため、Fラン大学から外資系企業に就職できるものの、難しいと言われることが一般的です。
ここからは、就活事情を踏まえながら、Fラン大学に通う学生が外資系企業に就職することが難しい理由を2つ紹介します。
外資系企業に関する情報が集まらない
外資系企業の多くは、成果を出せる人材を即戦力で採用したいと考えるため、Fラン大学の学内企業説明会に参加しません。また、Fラン大学には外資系企業を目指す人が少なく、学内で就活に関する相談をしても的確なアドバイスをもらえる可能性が低いと言えます。
外資系企業に特化した就活イベントが行われる機会は少なく、企業調査をしにくいため、Fラン大学から外資系企業に就職することは難しい傾向です。Fラン大学から外資系企業を目指す際は、周囲より企業調査を早く始めることが大切です。
新卒者を採用する外資系企業が少ない
外資系企業は、新卒採用より中途採用に力を入れている企業がほとんどです。そのため、新卒採用があったとしても、Fラン大学に通う学生より能力が高い有名大学に通う学生を採用する傾向です。
Fラン大学に通う学生が外資系企業から内定を得るには、即戦力で活躍できることが求められます。就活解禁までに、就職したい業界・企業で必要となるスキルを身につけておけば、大学の知名度に関係なく内定を得られる可能性は高くなるでしょう。
Fラン大学から外資系企業に就職するためのポイント3つ
Fラン大学に通う学生が希望する企業から内定を得るためには、合同説明会に参加して企業調査を綿密に行うことが重要です。外資系企業を目指す際は合同説明会だけでなく、グローバルに活躍できる能力を身につけたり就活に関するサービス・制度を活用することもおすすめします。
ここからは、Fラン大学から外資系企業に就職するポイントを3つ紹介します。
英語力を鍛える
外資系企業では、日本人だけでなく外国人とも仕事を行うため、英語力を鍛えておくことが大切です。例えばミーティングなどは英語を使用する機会が多く、日本語しか話せない場合は業務に差し支えが出ます。
また、外資系企業では面接官が外国人の場合も多く、英語による簡易的な受け答えを評価対象にしている企業も一定数存在します。
英語力を鍛えることは簡単ではありませんが、海外の映画・ドラマなどを字幕で視聴すると、ストレスなく勉強できるためおすすめです。就活までに期間がある場合は、留学やホームステイを活用して英語力を鍛えてもよいでしょう。
留学やホームステイを体験しておくと、「海外の文化に寛大な人」だと外資系企業の採用担当者は思います。そのため、何も経験を積んでこなかった有名大学に通う学生より、留学やホームステイを体験したFラン大学に通う学生のほうが、印象はよくなります。
英語力を鍛えながら海外の文化に理解を示すことも、外資系企業に就職するには必要です。
就活サイトを利用する
外資系企業の情報は、日系企業の情報に比べて少ないため、就活サイトを活用しながら集めること大切です。なお、外資系に特化した就活サイトは全体的に少ないものの、下記のサイトがおすすめです。
これらの就活サイトは、外資系企業のみならず、ベンチャー企業・有名企業など、就職できると「勝ち組」と言われる企業の情報が数多く掲載されています。中でも、外資就活ドットコムは就活生同士がコミュニケーションを取れる掲示板があるため、登録しておくことがおすすめです。
就活に関する情報・ノウハウを総合的に学びたい人は、「dodaキャンパス」「ジョブスプリング」「OfferBox」など、知名度の高い就活サイトを活用しましょう。
下記は、当メディアが厳選した人気のある就活サイトをまとめた記事です。これから就活サイトを利用する人は、ぜひチェックしておきましょう。
インターンに参加する
Fラン大学に通う学生が外資系企業を目指す際は、インターンに参加することがおすすめです。インターンに参加すると、実際の業務を体験できるだけでなく、企業によっては内々定を得られる可能性があります。
近年は、就活解禁前に採用活動に乗り出す企業も多く、インターンに参加した学生を優先的に採用する企業が一定数存在します。また、インターンに参加しておくと、自分が社風に合うのか・合わないのかを判断できます。就活を有利に進めるために、必ずインターンには参加しましょう。
インターンを探す際に外資系企業のみに絞ると、参加できるインターン数は限られます。そのため、仕事のスピードが早い・成果主義を採用しているなど、共通点の多いベンチャー企業のインターンもチェックしましょう。
インターンを探す際は、就活生に人気のある業界のインターン求人を豊富に取り扱っている「ユアターン」を利用することがおすすめです。短期・長期など、自身のライフスタイルに合わせた求人を探せるため、これからインターンに参加したい人はユアターンを活用してください。
Fラン大学から就職しやすい外資系の業界2つ
外資系企業とひと口に言っても、就職のしやすさは業界によって異なります。外資系企業の中でも、就職しやすい業界は人材の流動性が激しいという特徴があります。
人材の流動性が激しいと聞くと「労働環境が悪い」「激務である」と捉える人もいるのではないでしょうか。しかし、外資系企業を退職する人の多くはスキルアップが目的となっており、必ずしも「労働環境が悪い」という理由で転職しているとは言えません。
ここからは、Fラン大学から就職しやすい外資系の業界を2つ紹介します。
IT/Web業界
IT/Web業界は今後も成長することから、新卒・中途に関わらず多くの人材が求められています。そのため、未経験者であっても採用するケースが見られます。
IT/Web業界の外資系企業で働く場合は、主に下記の職種で採用されることが一般的です。
- システムエンジニア
- プロジェクトマネージャー
- 営業/カスターマーサクセス
- 事務職
IT/Web業界の外資系企業で活躍するには、プログラミングスキルを身につけておくことがおすすめです。近年は、さまざまなプログラミングスクールが開校されており、未経験者からエンジニアになる人が少なくありません。
プログラミングスクールの中の一つ「侍エンジニア」では、無料体験レッスンを実施しています。プログラミングスキルを身につけておけば、外資系企業だけでなくさまざまな業界で活躍できるため、在学中に勉強しておきましょう。
保険業界
保険業界に属する外資系企業も、Fラン大学から就職しやすいと言えます。なぜなら、高収入を見込める反面、給与制度が厳しく設定されており人材の流動性が激しいためです。
保険業界に属する外資系企業は、フルコミッション制という賃金制度を採用しています。フルコミッション制は、成果に応じて給与がアップする賃金制度となっており、若くして1,000万円以上稼ぐ人がいる一方で、300万円台以下の年収の人も一定数存在します。
保険業界は厳しい面もありますが、成果を出せば一気に給与がアップするため、目標達成に向けて仕事に取り組める人におすすめです。
就活を有利に進められる!Fラン大学に通う学生におすすめの資格
Fラン大学から外資系企業に就職したい人は、資格取得をすると有利になります。資格を取得すると、特定の分野に詳しいことを証明できるため、即戦力で活躍できるとアピールできるでしょう。
ただし、資格の中には仕事に役立つ資格と仕事に役立たない資格があります。しがたって、希望する業界・企業にどのような能力が求められているのかを知った上で資格取得に臨むことが大切です。
ここでは、外資系企業を目指す際に取得しておくと評価されやすい資格を3つ紹介します。
TOEIC
TOEICは英語に関する知識を証明できるため、取得しておくべき資格です。
外資系企業で働く人の多くは、TOEICで800点以上を取得しており、ビジネスレベルの英会話ができます。英語検定で言うと準1級レベルになります。
TOEICで800点以上を取得しておけば、外資系企業だけでなく大手企業などの国際部門などでも十分に通用するレベルと言えるでしょう。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、IT/Web業界に就きたい人は取得しておくべき資格です。基本情報技術者試験を取得すると、IT/Webに関する基礎的な知識があると判断できるため、IT/Web業界への就職が有利になります。
情報処理関連の知識が乏しい人は、基本情報技術者試験よりレベルが低いITパスポートの取得から目指すことがおすすめです。
IT/Web業界の外資系企業を目指したい人は、プログラミングスキルの習得と併せて基本情報技術者試験もしくはITパスポートを取得すると、他の就活生と差をつけられます。
FP技能検定2級
FP技能検定2級は、金融・税制・ローン・保険など、お金にまつわる知識があることを証明できる資格です。仕事だけでなく自身の生活にも活用できることから、社会人・学生を問わず人気があります。
特に、保険・金融業界に進みたい人は、FP技能検定2級を取得しておくと、就活を有利に進められます。
また、FP技能検定2級は資格の中でも取得する難易度が低く、「何か資格を取得しておきたい」という人にもおすすめです。
まとめ
外資系企業は、高収入を得られる・若くして活躍できるなどのメリットが見られる一方で、雇用条件が不安定・福利厚生が必要最低限しか整備されていないというデメリットもあります。
Fラン大学から外資系企業に就職できますが、外資系企業はFラン大学の学内企業説明会に参加しない・新卒採用を行わないなどの傾向が見られるため、個人で情報を集めることが大切です。
Fラン大学から外資系企業を目指す際は、英語力を鍛えることはもちろん、就活サイト・インターンなどを活用して、就活を有利に進めましょう。また、就職したい業界に必要な資格を取得し、他の就活生より即戦力になることをアピールすることも求められます。希望する企業から内定を得られるよう、就活の準備を早めに進めましょう。