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Fラン大学から公務員になれる?平均給料・倍率から試験内容までを徹底解説!

公務員は景気に左右されず安定して働けることから、Fラン大学に通う学生だけでなく、高卒者・社会人などにも人気のある職種です。

Fラン大学から公務員を目指す人の中には、「Fラン大学から公務員になれるのか知りたい」「公務員の倍率・給料を知りたい」という人もいるのではないでしょうか。

この記事では、公務員の基礎情報・Fラン大学に通う学生のおすすめしたい公務員の職種・公務員試験の内容などを紹介します。公務員以外に安定感のある企業の特徴も解説するため、就活を控えているFラン大学に通う学生は、ぜひ参考にしてください。

【おさらい】公務員の主な種類2つ|職種・平均給料も

公務員は、国・地方の公共事業をサポートする仕事です。市役所で働く他、消防士・警察官・自衛隊など業種は多岐にわたるため、新卒者の就職先として人気があります。

公務員における業務のほとんどは、国民・市民の支援に関わる業務であるため、人の役に立つ仕事をしたいという人におすすめです。

公務員とひと口に言っても、国家公務員と地方公務員に分かれます。ここからは、地方公務員と国家公務員の特徴を紹介します。

地方公務員

地方公務員は、市役所や区役所などで行政に関わる仕事を公務員です。国家公務員に比べて働き口が多く、公務員の半数以上を地方公務員が占めています。

地方公務員の仕事は、一般行政職・技能労務職・警察職などに分類できます。また、ごみ収集員・学校事務員も地方公務員の一種です。

下記は、2021年時点における地方公務員として働く人の平均給料を職種別にまとめた表です。なお、平均賞与は、平均給料月額×4か月分で算出しており、出典先には掲載されていない点に注意してください。

職種平均年齢平均給料月額平均賞与
全職種41.8歳326,655円約1,306,620円
一般行政職42.8歳316,040円約1,264,160円
技能労働職51.5歳312,157円約1,248,628円
高等学校教育職44.8歳371,612円約1,486,448円
小・中学校教育職41.9歳352,099円約1,498,396円
警察職38.6歳324,804円約1,299,216円

(出典:総務省「令和3年地方公務員給与実態調査結果等の概要」

上記で挙げた平均給料月額は調整額が含まれるものの、公務員として働く際のおおよその基本給となります。そのため、住宅手当。扶養手当・地域手当・特殊勤務手当などが支給される場合は、上記の金額より高い月給を得られるでしょう。

基本的には、どの職種であっても40代前後で年収500万円以上は得られます。地方公務員の平均給料に関するデータより1年古いものの、2020年時点における日本人の平均年収が433万円であることを踏まえると、地方公務員の給与水準は高いと言えます。

(出典:国税庁「令和2年分民間給与実態統計調査結果について」

ただし、公務員の給与は年功序列制度が採用されていることから、大卒者が公務員になった際の初めの給料は20万円台前半となります。

国家公務員

国家公務員は内閣府・裁判所・〇〇省など、すべての国民に関わる機関で仕事を行う公務員です。海上保安官・警視正より階級が高い警察官も国家公務員の一種です。

国会公務員は地方公務員に比べて高度な業務が多いため、給与水準は高くなっています。下記は、2021年時点における国家公務員の代表的な職種の平均給料をまとめた表です。なお、下記で紹介する平均給料は俸給表の俸給を、平均賞与は俸給×4.3か月分で算出しています。

職種平均年齢平均給料月額(俸給)平均賞与
全職種42,7歳336,333円約1,446,231円
行政職俸給表(一)43.0歳325,827円約1,401,056円
専門行政職俸給表42.5歳349,641円約1,503,456円
税務職俸給表42.6歳356,097円約1,531,217円
公安職俸給表(二)40.4歳338,544円約1,455,739円
研究職俸給表46.5歳405,016円約1,741,569円
医療職俸給表(三)47.6歳319,112円約1,372,182円

(出典:人事院「令和3年国家公務員給与等実態調査(全体版)」

国家公務員は、平均給料月額が40万円を超える職種も見られ、働き方によっては600万円以上の年収が得られます。大卒者が国家公務員として働く場合、職種によっては平均給料月額が25万円を超えるため、社会人1年目から400万円以上の年収を得られるでしょう。

試験勉強は大変になりますが、高収入を得たい人は地方公務員より国家公務員を目指すほうがおすすめです。

Fラン大学に通う学生でも公務員になれる?職種別の倍率も

公務員は高校を卒業していれば誰でも目指せるため、Fラン大学に通う学生でもなれます。また、新卒者だけでなく社会人経験のある人を採用する職種も一定数存在します。

公務員は民間企業のように学校とのパイプで採用者を選べないため、「Fラン大学に通う学生だから」などの理由で不合格になることはありません。試験当日の点数で合否が判断されます。公務員を目指す人の中には、公務員になれる倍率が気になる人もいるでしょう。

ここでは、東京都職員採用試験(公務員試験)の倍率を紹介します。なお、東京都採用試験はI類A採用試験・I類B採用試験に分かれており、新卒者が東京都で公務員を目指す場合は、I類B採用試験を受けることになります。都道府県によっては、試験名・年齢制限が若干異なるため、注意してください。

I類B採用試験(一般方式)
職種倍率
2021年度2020年度
行政(一般方式)13.7倍4.6倍
土木(一般方式)2.8倍1.8倍
建築(一般方式)4.5倍1.5倍
機械1.8倍1.8倍
電気1.7倍1.4倍
環境検査7.5倍8.3倍
林業7.0倍2.8倍
畜産3.5倍2.8倍
水産9.3倍6.0倍
造園7.8倍5.8倍
心理2.5倍3.1倍
福祉A1.6倍2.2倍
福祉C
衛生監視4.8倍4.2倍
栄養士7.0倍8.4倍
獣医2.2倍1.7倍
薬剤A4.9倍1.8倍
薬剤B10.0倍7.3倍

(出典:東京都「令和3年度東京都職員1類A採用試験及び1類B採用試験(一般方式)の実施状況について」

上記で挙げた職種のうち、獣医と薬剤は24歳以上で免許を持っている人しか受験できない点に注意しましょう。

2021年時点における東京都職員採用試験の倍率は、ほぼ全ての職種で3倍以上です。行政・環境検査・水産などの人気のある職種は、5倍以上の倍率となっており人気の高さがうかがえます。

また、警察官・消防士のように公務員の中でも人気のある職種の倍率は7倍前後を推移しており、倍率が高い年度では10倍以上になることもあります。

Fラン大学に通う学生が働きやすい公務員の職種

公務員とひと口に言っても、働きやすさは職種によって異なります。一般的には、警察官・消防士・自衛隊などの夜間も業務に携わる職種は、ワークライフバランスが乱れやすく、働きにくいと感じる人がいるため、目指す前に仕事の流れなどをチェックしておきましょう。下記では、公務員の中でも特に働きやすい職種を5つ紹介します。

  • 美術館職員
  • バスレーン監視員
  • 図書館職員
  • 霊園管理事務所
  • 支所・出張所職員

これらの職種は、簡単にできる業務が多く肉体的な負担が少ないため、比較的働きやすいと言えます。また、市役所・県庁などと比べて窓口対応など職場外の人と関わる機会が少なく、対人によるストレスに悩まされることがほとんどありません。

ただし、働きやすい職種は簡単にできる業務が多い分、仕事にやりがいを感じられなくなる恐れがある点に注意しましょう。仕事内容などを詳しく知りたい場合は、自分が目指したい職種に進んだ先輩の意見を聞いたり、各公務員が働く環境に足を運んで仕事の風景をチェックしたりすることが大切です。

Fラン大学に通う学生が公務員になるメリット・デメリット

公務員は景気の影響を受けず安定した給与が得られるなど、メリットしかないように思われることがほとんどです。しかし、実際は一部の生活が制限されるなど、デメリットもいくつか存在します。

そのため、メリットだけに目を向けて公務員になると、「イメージと違った」「働きにくい」など、転職を考えてしまうケースが少なくありません。公務員を目指したい人は、メリット・デメリットを知った上で、公務員になるのかを判断することが大切です。

ここからは、Fラン大学に通う学生が公務員になるメリット・デメリットを紹介します。

メリット

公務員になるメリットは、下記の通りです。

  • 社会的信用が得られる
  • 雇用が安定している
  • ノルマがない

公務員は、一般的な企業に比べて社会的信用を得られます。そのため、ローンが通りやすく若くして自家用車・マイホームを購入できます。また、職場内の事情によってリストラに遭うことがなく、ライフビジョンを描きやすいという利点もあります。

公務員は一般的な企業とは異なり、利益を追求しながら働く職種ではありません。地域住民が働きやすいよう行政サービスを運用するため、基本的には「〇件以上〇〇をする」というようにノルマがない点も魅力と言えます。

デメリット

公務員になるデメリットは、下記の通りです。

  • 副業ができない
  • 仕事で成果を上げても給与は大して変わらない

近年、副業をOKとする企業が増加しており、個人で稼ぐことにチャレンジする人が一定数存在します。しかし、公務員は副業が認められておらず、副業していることが職場にバレた場合は懲戒処分になるでしょう。

公務員は、年功序列制度が色濃く残る職業です。公務員の給与は給料表・俸給表で定められているため、仕事でいくら成果を出しても、給与が大幅にアップしたり若くして管理職に就けたりする機会はありません。

公務員試験の内容|一次試験から三次試験まで

公務員の試験は、一次試験・二次試験・三次試験に分かれていることが一般的です。ここでは、各試験で実施される試験内容について紹介します。

一次試験の内容
・教養択一試験
・専門択一試験
・専門記述試験
・論文試験
二次試験の内容
・個人面接
・集団面接
・集団討論
・適性検査
三次試験
・採用面接

公務員試験の内容は、受験する職種によって試験科目が若干異なります。例えば、一次試験で言うと国家総合職では、教養択一・専門択一・専門記述・論文試験のすべてがありますが、市役所などでは教養一択と論文試験のみ実施されます。

また、各都道府県によって試験の実施項目が異なる場合もあるため、公務員を目指す際は働きたい自治体の公務員試験情報を調べることが重要です。

公務員試験の勉強範囲は、幅広く科目数で言うと15〜30科目程度あります。公務員試験に合格するには、6〜12か月ほどの勉強期間が必要で計画的に学習する力も求められます。そのため、公務員を目指す大学生の中には、公務員試験の対策に力を入れている公務員予備校に通う人が多くいます。

公務員一本に絞って就活を進めたい人は、公務員予備校に入学することも視野に入れてみましょう。

【安定感を求める人向け】公務員以外におすすめの就職先

公務員に就職した理由が「安定感を求めたい」だけの場合は、一般企業に就職するほうがおすすめです。なぜなら、公務員より一般企業のほうが、自由度のある生活がしやすいためです。

例えば、地方公務員は住む場所に制限が出たり、国家公務員は県外へ転勤したりするなど、働く場所・住む場所が自由に選択できない恐れがあります。また、公務員は普通に生活できるお金は得られますが、特別裕福な生活を送れる職種とは言えません。

そのため、ある程度世間的に知られている一般企業に就職したほうが、安定感に加えて生活・金銭の自由度が増します。

ここからは、Fラン大学に通う学生でも目指せる公務員以外におすすめの就職先を2つ紹介します。

大手企業の子会社

大手企業の子会社は大手企業の傘下に入っているため、倒産するリスクが低い企業の一つです。大手企業の給与には若干劣るものの公務員以上の収入を得られる可能性が高く、将来的に家を建てたり・車を購入したりすることもできるでしょう。

大手企業の子会社は大手企業と同じ福利厚生が完備されていることが多く、住宅手当・社食・レジャー施設の優待など、給与面以外のサポートも手厚い傾向です。

また、大手企業に比べて大手企業の子会社は倍率が低く、Fラン大学に通う学生でも就職できる可能性が高くなります。インターン・合同説明会などに参加した後に企業からオファーをもらえるケースも見られ、公務員を目指すより大手企業の子会社を狙うほうが短期間で就活を終えられる可能性もあります。

業界トップシェアの中小企業

業界トップシェアの中小企業は、特殊な技術を保有していることが多く、安定して働ける企業と言えます。公務員に比べて給与は若干下がりますが、高卒者が働く中小企業も多く「大卒」という肩書きだけで将来的に管理職を狙える可能性があります。

また、設立年数が長い業界トップシェアの中小企業であれば一定の顧客がいるため、「飛び込み営業をして新規開拓する」など、精神的に負担のかかる仕事は少ない傾向です。

安定した生活と出世のどちらも狙えることから、業界トップシェアの中小企業も安定感を求める人におすすめです。

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まとめ

公務員は地方公務員・国家公務員の2種類に分かれており、いずれも年収500万円以上を狙えます。そのため、Fラン大学から公務員を目指す人が多くいます。

Fラン大学に通う学生が公務員になることは可能ですが、倍率は3倍前後と高く、6〜12か月ほどかけて勉強を進める必要があります。「勉強の進め方が分からない」「自習で公務員を目指すことが難しそう」と感じる人は、公務員試験対策を実施している公務員予備校に通うと合格率を上げられるでしょう。

就活の際に公務員を目指したい理由が「安定した仕事に就きたい」というだけの人は、一般企業を狙うほうがおすすめです。一般企業の中でも、大手企業の子会社や業界トップシェアの中小企業であれば、公務員と同じように安定した仕事に就けます。公務員と一般企業はどちらも良い点がありますが、「一般企業もいいかも?」と迷う人は、一度どのように就職先を決めるべきかを下記の記事でチェックしてみましょう。